高校生、カナダに行く

17歳のボラがUWCで2年間学ぶまで

IBDP 国際バカロレアの科目のお話

授業に入る前に、UWCが採用している国際バカロレアの内容を教科ごとにざっと見ていきましょう。

国際バカロレアにも色々あって、Pearson College(以下ピアソン)では僕の学年からIBCPと呼ばれる環境問題に特化したカリキュラムを導入しているのですが、ここでは僕を含め大多数の学生が受講しているIBDPについて解説します。

 

概要

IBDPは2年間のカリキュラムで、6つの主要科目とTheory of Knowledge(以下TOK)と呼ばれる認識論のような教科、それにExtended Essay(以下EE)と呼ばれる論文から構成されています。

各科目は7点満点、TOKとEEは合わせて3点満点、合計45点満点で評価されます。毎年満点をとる生徒が数人いて、化け物として崇め奉られています。

TOKは現状僕には理解不能(みんな言ってるけど)なのと、EEは一年目を終えた夏休みに始動するらしいので、今回は主要6科目にフォーカスしてお送りします。

 

IBDPはマルチな学びを重視しているので、文系理系問わず6つの分野から1つずつ選ぶ必要があります。うち少なくとも3科目はHigh Level(以下HL)といって重点的に学習し、残る科目はStandard Level(以下SL)で学ぶことになっています。

各分野に分けて見ていきますが、ここで紹介する科目はピアソンで提供されているものに過ぎず、全てのUWCやIB校に共通するものではないのでご注意ください。

 

Group A(文学)

母国語または堪能な言語を選択する人がほとんどです。ピアソンでは英語、フランス語、スペイン語、中国語(SLのみ)が開講されています。そう、日本語はない…

だがご安心を。School Supported Self Taughtという科目がありまして、上記以外の言語を母国語とする生徒は与えられたテーマに沿ったその言語の文学作品を選んで自学自習できるのです(SLのみ)。

もっと正確にいうとIBの公式ページにあるリストに載ってる作家の作品じゃないとダメで、モンゴル人の友人はそれで苦労してた。

そしてこのSSST、1年きっかりのコースなのです。2年目楽できる!

 

Group B(外国語学習)

英語(HLのみ)とフランス語、そしてab initioと呼ばれる初心者コース(SLのみ)がフランス語とスペイン語で開講されています。

Group Aで日本語を選択した僕は迷わず英語にしました。そりゃ第3言語も興味あるけど、それどころじゃなく忙しくなりそうだし!

ちなみにGroup Bから選択する代わりにGroup Aを2言語受講することもできるらしいです。すごいね

 

Group C(社会科)

経済、歴史、哲学、国際政治が開講されています。僕は興味があった経済をSLで取りました。歴史は暗記量が半端ないとか。国際政治の生徒はプレゼンとかをのびのびやってる印象。

 

Group D(理科)

物理、化学、生物(HLのみ)、海洋学(SLのみ)が開講。僕は専攻することを考えている物理のHLを選択。ちなみに海洋学は規模が小さいので希望者の中から抽選で受講者が決まります。

UWC日本校ではコンピューターサイエンスを受講できるとか。いいねー

 

Group E(数学)

AI(SLのみ)とAAの2講座が開講。AI(Applications and interplitation)は統計に特化していて心理学などの分野に役立つらしいです。AA(Analysis and apploaches)は日本の高校で習うようないわゆる数学で、僕はHLで選択しました。

 

Group F(芸術)

視覚芸術と演劇の2講座が開講。視覚芸術はカリキュラムの終わりに個展を開くという壮大な内容です。

ところがこの分野はどちらも受講しない代わりにA〜EのGroupのどれかからさらに1講座取ることができるのです。そして僕は理科の中から化学をSLで取ることにしました。点数取りやすいところを狙っていく、打算的な僕…

文系の生徒だと社会科2つ取ってる人が多い印象。

 

こんな感じです。科目選択はピアソンに限らず多くのIB生の悩みの種だと思いますが、ピアソンでは最初の1ヶ月は柔軟に教科変更できるので、興味を持った分野を試しに受けてみてもいいと思います。

 

それではまた