高校生、カナダに行く

17歳のボラがUWCで2年間学ぶまで

TOK Exhibition のおはなし

またまた深夜に更新です。日中に思うように勉強とか有意義なことができなかった腹いせも兼ねてる。

 

さて今日はTheory of Knowledge(知の理論、以下TOK)の一年目のハイライトとも言えるFinal Exhibitionがありました。

 

前に書いたけどTOKというのは「知るとはどういう事か」みたいなことを延々議論するという一風変わった科目です。何を学ぶかよりは、議論を通じて知識について考察することに重きを置いてる感じ。

授業の内容も先生によってさまざまで(TOK専門の教師はいなくて、たとえば僕の先生は生物を教えてる)、カナダの先住民について学んだり独裁制に関するドキュメンタリーを見たりしています。

 

そんな科目がどうやって評価されるのかというと、Exhibitionな訳です。

TOKにはIBの機関が定めた数十個のprompt(論題みたいなもの)があって、そのうちの一個を選び、実世界の事物を例に挙げて自分なりの答えを出す。小論文と選んだ事物をみんなで展示することからExhibitionと呼ばれます。

 

僕の選んだpromptは「種々の知識の間に有用性の差はあるか(拙訳。何言ってるか分からんですよね)」。

他には「知識と個人の経験の間にはどのような関係性があるか」とか「知識を追求する過程でどのような障壁が存在しうるか」とか、手のつけられないほど抽象的な問いがわんさかあります。

 

合計3回にわたるExhibitionの最後にあたり(Predictedにも響く)今回のFinalでは、Object(事物)を3つ選択します。これまた生徒自身と結びつくものとか一般的でなく特定のものとか条件は細かいんだけど。

僕が選んだのは付箋、数学の授業で使う公式一覧表、エジソン発明の投票記録機。それぞれ知識の有用性とどのように関係しているのか。それはご想像にお任せします。書くと長いからね

これら3つを通して、一部の知識は他に比べて有用であること、同時にその有用性は知識そのものの性質ではなく、使用される社会の状況や目的に左右されることなどを書きました。

 

こうしてできた950語のエッセイを印刷して、ホールの壁という壁、窓という窓に貼りまくってみんなで鑑賞するのがExhibitionです。

みんな何度も推敲したんだなと感じる内容の詰まった文章で圧倒されそうでした。見習わないと。

 

これでも全員、TOK独特の言い回しやらに困惑しながらもなんとかFinalまで漕ぎ着けたという感じ。

TOKについて、なんの意味があるのかさっぱり分からないって嘆く人が多いし自分もそうだったけど、今になってみるとTOKが自分の思考法に与えた影響をひしひしと感じます。

何か意見をもったり物事を解釈したりした時に、ふとそれが客観的かを考える。自分の人となり、経験が与えた影響を考慮してみる。そうすると他人と意見が食い違った時にも、正しさを不等号で比べるのではなくて、その人の意見が正しい世界線に思いを巡らすことができる。

当たり前のことかもしれんけど。

 

というわけでこの不思議な科目の話は終わりです。期末テスト、他の科目もめちゃ勉強しないと…

 

それでは