高校生、カナダに行く

17歳のボラがUWCで2年間学ぶまで

UWCへの渡航のおはなし

いよいよ渡航です。

 

7時にアラームで起床。2つのスーツケースと片付いた部屋を見て悲しくなります。

いつもと変わらないメニューの朝食をとって、カメラを回す父の前で家を後にします。

 

家〜関空

大阪環状線関西国際空港を目指します。友達にLINEで別れの挨拶。悲しいね。

 

関空〜成田

あっという間の国内線。ここまでは母親と一緒。

 

成田〜バンクーバー

空港内の蕎麦屋で昼食。向こう4ヶ月は和食の味とおさらばです。

かなり時間があったので夏の甲子園の決勝を観戦。東北勢ついに優勝しましたね。

同じ便に乗る日本人の先輩と無事合流。励ましの言葉をもらいます。

 

保安検査場で親とお別れ。後で聞いたら不安そうな表情だったって。そりゃそう。

とはいえまだそんなに緊張してません。飛行機内で一泊するので、1日先のことだと思ってる。

案内されていざ搭乗。当たり前なんだけどカナダ始め外国の方が多くいてわあ〜(語彙力)という感じ。この時の僕は相当面食らったらしく、隣の席の日本人のおじさんに毛布を手渡されて思わず"Thank you"と返したんですね。目を剥いてましたね。

そのままでは精神が持たないので麻雀をしたりミュージカル映画を観たりして時間を潰します。深夜になって就寝。

 

目を覚ますと空はだんだん白めいていて、すぐに着陸準備のアナウンス。9時間ぶりに見る陸地はどこか砂っぽくて、森は針葉樹で、ビル群は粗雑な印象で、右手にはUSA。これが北米大陸なんだ。こちとらアジアを出るのが初めてだぞ。

 

入管では分からないことだらけ。先輩の助けを借りてなんとか本物のビザを手に入れました。これが英語圏での初会話でした。

 

バンクーバー〜ビクトリア

先輩とは乗り継ぎ便が違うのでここで一旦お別れ。国内線ターミナルに行ってみると自分の便の名前がなくてものすごく焦る。航空会社のホームページをみると、あまりに小さい会社で空港の中心から離れた南ターミナルを使っているとのこと。経路を調べてみると…

徒歩1時間半…?飛行機出るの1時間後だけど…??

大急ぎでバスに飛び乗りことなきを得ました。持っていた水も飲み干して全速力で検査場も突破しました。なのに!

機体トラブルで1時間半遅延したのです。

ようやく乗ったプロペラ機は年季が入っていて窓は濁り、緊急避難の説明を端折る操縦士に僕の不安度はMAX。そんな僕をよそに飛行機はガタガタ言いながら飛び立ち、ものの20分でビクトリア空港に到着しました。

 

ビクトリア〜Pearson College UWC

ここからバスで学校に向かう予定だったのですが…。着いたはいいものの待っているはずの学校スタッフがいない。集合してるはずの生徒もいない。

空港内をあてもなくさまよっていると、背の高い男性に声をかけられます。

"Are you a student at Pearson?"

エクアドルから来た彼こそ、僕が初めて会った同級生でした。助かった…

この時の僕の英語は片言もいいところで、両替や自販機の利用も彼に助けてもらいました。

 

その後無事10人余りの生徒と合流し、小さなスクールバスで山奥のカレッジに向かいます。2年生を除いてみんな初対面で生まれ育った大陸も違うのに、車内は超賑やか。僕は時たま一言二言発するのがやっとでした。

夜になって学校に到着し、待っていた先輩や同じ寮の生徒に歓迎されます。バディとなった韓国人の2年生にキャンパスを案内してもらい、部屋に戻ってフィリピン人のルームメートに挨拶します。寮は4人部屋ですが、この時は僕と彼しか到着していませんでした。

 

疲れのためにすぐ寝て、この1日(普通より16時間長い1日だった)は終わりです。

今では慣れてきたけど、この時の不安と衝撃は忘れないですね。もう1回味わってみたいなんて思ったりして。

 

それではまた。